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2011/05/28

「tramonto 」

夕日を見るのが好きだ。


子供の頃、夏になれば母が忙しい仕事の合間を縫って
兄妹3人を海水浴につれて行ってくれた。

残念ながら、よく行く海水浴場では沈む夕日は見れなかったけれど、
背後から差し込むオレンジ色の光線は私たちの帰る合図だった。

海水浴客の少なくなった海を見ながら母の買ってくれた
アイスクリームを頬張る。
防波堤に座った茶色く日焼けした背中。
話し声の静かになった妹達。
秋を呼ぶ空。
遠いさざ波。

思い出の中にいる自分は淡いオレンジ色の中にいた。


写真を整理していたら、どこで撮ったのかも憶えていない
1枚の夕日の写真が出てきた。

憶えていない記憶の代わりに懐かしい思い出が溢れてくる。


「あぁ....そうだった」

仕事に夢中になって夕日を見る機会が少なくなった。


古い1枚の写真。

2011/05/27

「germinazione」

晴れたある日。

「喫茶店は今日は休みにして畑を見に行こう。」


最近、梅雨入りした近畿地方は雨が続いて、
晴れ間を見たのが久しぶりだった。

日曜日だと後輩や友人たちと賑やかに集まる畑も
今日は一人で向かう。

晴れ間が見える空はきれいな青色。
その色合いには夏の気配が見え隠れしている。


畑は前日まで雨が続いていたせいだろう、濃い土の匂いがした。


見渡すと「あっ」とびっくりした。
エンドウ豆とオクラの種を蒔いていた畝に
柔らかい緑色の芽が出ている。

本番はこれからなのはわかっていても感動は抑えきれない。
畑を耕すことも、土に触れることも経験のない歳の離れた後輩達は
どんな反応をするだろう?


天気予報ではしばらく雨が続くらしく、水やりはそこそこにし、
畑の周りの草むしりと次の日曜日のために何も植えていない
更地を掘り返しておく。

汗をぬぐって休憩しながら家から持ってきた麦茶を飲む。

今日は一人だが、また次の日曜日には賑やかになる。

それはそれで楽しみだ。

2011/05/24

「新しい試み」

先日、大阪・地下鉄御堂筋線.西中島南方駅から
西へ徒歩5分ほどにある 『カフェ・タロー』さんにて
ワインの試飲会&勉強会を開催させていただきました。

今回のテーマは 『マリアージュ』

スパークリング・白ワイン・赤ワイン・デザートワインを各種数本を揃え、
飲み合わせ、食べ合わせを知ってもらいます。

小さなカフェに14人とぎっしり埋まった店内は和やかで、
参加された皆さんからワインに関する質問や楽しそうな会話から賑やかに飛び交います。

去年、好きがこうじてソムリエの資格を取得。
こんな形で自分の知識や、料理の技術が人を喜ばせることができるとは思いませんでした。

この機会が料理に関わる奥深さを再発見でき、ワインと食事・楽しい仲間と幸せな会話で
一つの繋がりができることに喜びを感じられる素敵なひと時になりました。

開催場所を提供していただいた 『カフェ・タロー』さん
本当にありがとうございました。

ワインはとても身近で、
ワインは野菜や果物と同じ「農作物」であることを
今後、伝えていこうと思います。