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2011/07/24

「 Estate. 」

















手に触れたくなるような 夏の空。


なにもかもがくっきりとしていて、思わず手を差し伸べる。












2011/07/11

「 ノオト 」


5月・大阪。


「小さな美しいノート展~祖父の部屋から~」

と言う個展を見たのが切っ掛けだった。
個性豊かなノートがフロアに飾られ、そのどれもが好奇心をそそられる。

「人は人生の特別の日にスポットライトをあててしまうけれど、祖父の毎日の積み重ねのノートの中に、そこに綴られた日々の暮らしに光をあてたいと思います。」

その言葉同様に、個性豊かなノート達と共に
作家さんのおじいさんの穏やかであたたかい空気を感じることのできる空間と、おじいさんの言葉が綴られたノート。
私の心を惹きつけるのに時間はさほどもかからなかった。

7月・京都。

ノートの作られている販売店と
カフェを兼ねたショップが京都にあることを知り、
電車を乗り継ぎ向かうことにした。


平年よりも13日も早い梅雨明けと共に照りつける夏の太陽が肌をさす。


地下鉄・鞍馬口駅から徒歩で5分ほど。
烏丸通を今出川方面へくだると、
「 lleno  リエノ 」が見えてくる。

古い民家を改装した店内にはもちろんノートが沢山。
嬉々として見て回る。


奥には製作所があり、数席ほどの落ち着いたcafeスペース。
2階に上がれば展示スペースになっている。



美味しいアイスのダージリン・ティー。
バックヤードから流れるクラシカルなインストロメンタル。


一緒に来ている髪の短くなった相方と帰る際、2冊のノートと数枚の便箋を買う。

ハードカバーのノート。
2人して宝物を手にした子供の表情をしていたのは間違いないだろうな。

「時を越えて綴る想い、それを静かに受け止め思い出に変えてくれるのがノートという文具の美しさだと思います」
店内が不思議なほど落ち着くのは心地よい紙の匂いがしていたからだろう。













2011/07/04

「隣人の優しさ」

「特別なことではありません」

穏やかな笑顔でその人は話してくれた。



「日本に旅行に来た。12日間の滞在だ。」と話す彼は台湾からの旅行客だった。

オーダーを伺ったところから会話の流れで彼が台湾人であることを知った。


今回の震災では台湾の方々には本当にお世話になっている。
そのことについてとても感謝していることを拙い英語で話しかけた。


台湾国内でもたくさんの人々が義援金活動をしていると彼は真面目な視線で語る。

彼自身は活動に参加することで、日本に興味を持ち今回の旅行をするきっかけになったんだとも話してくれた。


「隣人が困っているなら手を差し伸べるべきだ。言葉が通じないのなら耳を澄ませて伝えたい感情を少しでも理解しようとするだけさ。」

食事を終えた彼は穏やかな笑顔で席をたつ。


「特別なことではない」そう話した彼から差し伸べられた手を握る。

温かいその手に人間らしさを感じた。